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[Chapter 02] 配属部隊と創設者

ライナス・ギルバート、ジョーイ・ハミルトン、マライア・オグバーン、トレヴァー・ラドクリフ。
いつもの4人と言った彼らは、アークス士官学校に入って初めての実地試験の際にパーティーとなった間柄。
当時即席で決まったパーティー編成だったが、上手く機能し優秀な成績を収めた。
そのことから正式にパーティーとして登録し、普段の学園生活でも仲良くなり今に至っているのである。

「それじゃ、残り一週間になった訳だが――」
周りのガヤ騒ぎも落ち着きを取り戻し、いつもの和やかな雰囲気を取り戻した大広間。
その中でガラスのハート粉砕事件から復活したライナスが話を切り出した。
「それじゃ、みんな! これから配属される部隊を発表しようじゃねェか!」
「「おおぉーう!」」
「始めるか」
実はこの4人、卒業一週間前までに各々がこれから配属される部隊を秘密にする約束をしていた。
部隊配属先はこれからのアークスとして活躍する彼らにとって非常に重要な事。
何せ、配属される部隊によって行える任務・報酬・立場などが大きくことなるからである。
そんなことから基本的に配属される部隊を他人に聞くことはタブー視されることが多い。
しかし、彼ら4人はそれをあえて発表することで、正式にアークスとなってからも
互いに刺激し合っていこうじゃないかという判断に至ったのだ。
「それじゃ、この私! マライア・オグバーンから発表しようじゃない!」
イスの上に片足を乗せて、右手を天井へ指し"キラーン☆"とでも効果音を発しそうなポーズでマライアが宣言した。
「わかったわかった、マライアから頼むよ。」
「よっしゃ! 先鋒は任せた!」
「うむ」
勢いに負けたトレヴァーとその場をアゲるライナス、そして何時にも増して真剣な表情で挑むジョーイ。
三者多様なアクションを起こしたのち、彼女は元通りの席に座り直し、その口を動かし始めた。
「私が配属される部隊は"Ship:Ansur 独立部隊属 第〇七八番隊"ね」
「ほほう」
マライアが発表した部隊名に三文字で感想を述べたジョーイ。
「名前を出されたぐらいじゃわかんねェなー。ジョーイ、そこってどうなんだ?」
そう聞かれたジョーイは士官候補生なら必ず持っている携帯端末を手に取り、
マライアが配属されるその部隊情報をHITした。
「お前らも自分で調べることを学習しろ、ほらこれを見てみろ。こんな感じの所だ」
そう言って自分の端末をテーブル中央に配置し、補足するように話を続けた。
「なかなか良いところに巡り合ったようだ。Ship:Ansur 独立部隊属 第〇七八番隊 通称"Fire Mountain"。
人数は中規模、個人に配分される報酬や設備に充てる資金回りも悪くない。
創設者はアダムス・キンケードか。彼が今も健在なのは大きい、配属されているアークスの士気にも繋がる」
彼は端末に記載されている情報を即座に暗記、自分なりの言葉でスラスラと読み上げてみせた。
「なぁ、今話してた事に一つ気になったことがあったから聞いていいか?」
場の空気を読んでいないライナスの抜けた言葉がいきなり飛んできた。
「何だライナス、くだらん質問なら却下する」
「手厳しいぃー……」
馬鹿な質問内容なら相手にしないぞという意を含めて、答えてやろうという姿勢を取るジョーイ。
そんな彼に対してライナスは件の質問を間抜けな口調で投げかけた。
「創設者だっけか? アダムス・キンケードがその部隊に今も健在だと何で士気上がったりするんだ?
なんつーかー、そもそも創設者がいるのといないじゃ部隊自体がやっぱ違うのか?」

"創設者はアダムス・キンケードか。彼が今も健在なのは大きい、配属されているアークスの士気にも繋がる"

この説明の意味をライナスは上手く理解することができなかった、なので質問したのであろう。
「こんなこと理屈で考えればわかることだ、マライアとトレヴァーは分かっているだろう?」
「いや」「わからないな」
頭を抱え込むジョーイ、何でこんな頭ポンコツな奴らなのだろうかと今更ではあるが呆れてしまう。
「……いいか、説明してやるから三人はしっかり頭に叩き込むように」
「おう!」「はいはい~」「りょっかーい」
気の抜けた返事しか返ってこなかったが彼は説明を始めた。
「まず部隊というのは始めからあるものではない、これぐらいは分かるだろう。
フリーランス=傭兵扱いのアークスが自分と行動目的が同じか気の合う仲間と集まり団体となる。
その団体が部隊結成の届けを上層部に提出する。これで正式にアークス部隊としての認可が降りるわけだ。
その結成の過程で指揮をとっていたもの、つまりリーダーだ。そのリーダーが"創設者"として部隊の顔に登録、
世間的にも部隊のリーダーとして認識される。
つまり創設者は部隊のアイコン=象徴とも言える極めて重要な立場ということだ。
次第に部隊が大きくなるにつれて、新たなメンバーも加わっていく。既存のメンバーが新たなメンバーと
友好関係になって部隊はさらに発展すると思いきや、そう都合良くいくこともない。
逆にいざこざが起こる場合がある。そんなメンバー達が何とか統率を保てているのも創設者というアイコン
が存在し、メンバーの道しるべになっているからだ」
「ほう、それで創設者がいなくなると?」
長々と説明を続けるジョーイに対してライナスが口を挟んできた。
ジョーイも良い転機かと考え、創設者不在の場合を話し始めた。
「その創設者がいなくなると必然的にこれから誰がこの部隊を指揮して導いていくかになる。
簡単な事だ、"次のリーダー=部隊のアイコンになるのは誰か?" という話し合いが行われるだろう。
友好的なメンバー関係なら乗り越えれることもあるが、そうじゃない場合は論争が起こってしまう。
創設者=部隊のアイコンがいなくなったことにより、部隊の統率を保てなくなる訳だ。
統率が保てなくなった部隊は、メンバー間に亀裂が走り機能を失ってしまう。
その結果、分隊か解隊となり部隊の命は終わる。良くある話だ、無駄に大人数や小中部隊の集合隊は特に起こりうる」
「なーんか、難しい話だが。用は部隊を作った人がリーダーで、そいつがいなくなると
統率力がなくなって舞台はおしゃかになるってことか?」
ライナスが話しを掻い摘んで、自分なりの解釈をジョーイに説いた。
ほう……とでも言うような表情で、ジョーイは頷いた。
「そういうことだ。ふぅー、お前に一定の理解力があって安堵した。
マライア、トレヴァー。お前らも今ので分かっただろう。」
「はいはい~」「りょっかーい」
説明する前と全く同じ返事をしてきて、少しの不安を覚えたジョーイ。
それでもライナスが理解したようで一定の成果はあったのかと思うのであった。

「話しを戻そうか、マライアは志願かスカウトどちらの手法でこの部隊に辿りついたんだ?」
元はと言えば、この4人がどの舞台に配属されるのかを発表する内容であった。
寄り道をさせた張本人ライナスが、自ら話を振りなおした。
「私は両方みたいな感じかなー。とりあえず一つの所に絞り込まずに部隊を大雑把に確認してみたんだよ。
そこからアタッカーが不足している所をピックアップしておいて一時保留、後はスカウト申請用のシートに
保留している所が食いつきそうな内容のPRを書いてエントリー。まー見事に先方からスカウトが来た感じ」
「ふむ、巧いな。自分が入れそうな部隊を調べ上げ申請をすれば配属確率は高い、しかもスカウトを行っている
部隊だと尚更だ。しかし、それで自分から申請して配属されるのは少し勿体ない。スカウトで配属されたアークスは
部隊で好待遇される場合が多い、部隊が欲しがっていた人材が来てくれるわけだから当然と言えば当然だ。」
意外な所で頭の切れる彼女にジョーイは感心した。
「フゥーン、じゃあ結構いい線通れるんじゃないか?」
「おお!? マライア期待しているぞ!」
トレヴァーとライナスは言いかたこそ違うが、マライアの今後に期待を寄せ祝福した。
「まぁー配属されたら気合入れていかないとね、ほらアークスは実力と結果が大事みたいだし。
それに私が配属される部隊って今アタッカーが不足しているみたいなんだよ、私が頑張らないとねー!」
と彼女はこれからの期待と抱負を語った。
「よし、次は俺か」
そう言って、マライアに次いだのはトレヴァーだ。
「俺の配属先は――」

こうして所属部隊発表の続きが始まった。
彼が配属されるのは"Ship:Laguz 独立部隊属 第一三〇番隊"。
通称は"Chelsea Smile"。小規模部隊ではあるが、その分メンバー間の信頼関係は厚い。
人付き合いに長けた彼なら何の問題なく打ち解けるであろうと三人も安心の表情だ。
そして、ジョーイの配属先はなんと"Ship:Nauthiz 直立部隊属 遊撃班"。
独立部隊ではなく直立部隊、Ship:Nauthizが直に統率をしているアークス組織に配属が決まっていた。
直立部隊とは各住民から得た税金を使い活動する言わば公務員。彼が配属される"遊撃班"は、
独立部隊の体制チェックや研究班からの調査依頼など公に様々な任務をこなす役職だ。
その為配属へのハードルは高く、新規配属人数も若干名。スカウトはやっておらず、自分の意思によって
行く覚悟のある人材だけをターゲットにした申請のみ採用している狭き門。
そんなところにジョーイは配属される、これには三人も驚きと祝福の言葉を投げかけたのであった。



NEXT→[Chapter 03] 彼の部隊の噂と彼らのキズナ
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